2025/01/01 16:19

新年のご挨拶

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能登半島地震発生から1年が経ちました。
この日を迎えるにあたり、
あの日の記憶を一層深く胸に刻みます。
多くの方々が被災し、私たちが行った救護活動も
決して忘れることができません。
奧能登のみなさんが、困難な状況の中で助け合い、
支え合ったあの日のことを、心から思い出します。

どこでもナースはこの一年、
通常業務と並行しながら、
延べ300名を超える被災患者様、
施設入居者様の搬送に、
看護師資格を有する患者等搬送事業者として、
身体だけではなく、
心のケアも大切に関わらせていただきました。

関わらせていただいた方皆が怖い思いをされ、
中には大切な方を亡くされた方、
家が倒壊してしまった方、
避難所から職場に通っておられるご家族の方、
奧能登を離れる決心をされた方、
我々のスタッフの中には、友人を亡くした者もおり、
涙を浮かべながら避難患者さんのお迎えのために
奧能登へ向かったこともありました。

わたしも初めて被災地の現場を目の当たりにした時は、
涙が溢れ、涙を流しながら運転をしていました。
携帯用トイレと食料品を備えて向かった道中、
余震や警報音に怖さを抱えながら、
向かっていた日々を思い出します。
奧能登へ行くたびに胸がいっぱいになり、
やるせない思いや無力感など、
正直、心が辛くなった日々も続きました。
それでも、お一人おひとりを守るという使命をもって
地元搬送事業者として一歩ずつ歩んでまいりました。
悲しみの涙から、ふるさと奧能登へ、
やっと戻ることができた喜びの笑顔まで、
たくさんの物語があり、
本当にいろんなことがあった一年でした。

あたらめて平穏な日常は、
当たり前ではないことを痛感するとともに、
"今を大切に生きる"ということを教えていただきました。

私たちの小さな支援が、
少しでも力になれたのなら幸いです。

犠牲になった方々への追悼の意を表するとともに、
今もなお生活を立て直そうと奮闘されている方々の
ご苦労に思いを馳せます。

また、命を落とされた方々の存在を決して忘れず、
その思い出を大切にし続けることも
追悼の一つであると考えます。

どこでもナース®︎は、
これからも地域のために尽力していく決意を新たにします。

本年もよろしくお願い申し上げます。